見切れ写真家元のおいらが無責任に思ったこと

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君は「かっぽり」を知っているか?

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ある日突然頭の中に
「かっぽり」
という津軽弁が浮かんできました。

かっぽりは
「田んぼや沼、川水たまり、側溝などで足が出没し靴の中に水が入ってしまう状態」
です。

私が子供の頃は普通に使っている津軽弁でしたが最近はほとんど聞くことがありません。
私もつい最近まで存在を忘れていました。

我が子に、かっぽりを知っているかと尋ねてみたところ知らないとのこと。
どうも死語になっている可能性があります。

頭の中が、かっぽりでいっぱいになり、どうしても他の人にも尋ねてみたくなったのでFacebookで友達に、かっぽりに値する言葉があるかどうかを聞いてみました。

すると面白いことに、かっぽりに値する言葉は東北や北海道には存在しますが、近畿や四国、九州には存在しないようなのです。

これは、非常に興味深いことです。

なぜ北国には、かっぽりに値する言葉があり、比較的南の地方にはそれがないのでしょうか。

私はただの写真家であり言語学者でも何でもないのですが、自分なりに推測してみました。

靴を履いた足が水没するという状態に、わざわざ個別の呼称を用意するということは、北国では、かっぽりが頻繁に発生していたということではないでしょうか。

では、なぜ南よりも北で、かっぽりが発生しやすいのでしょうか?

それは、雪の存在ではないかと推測します。

私が子供の頃、最もかっぽりしやすかったのは春先の雪どけシーズンでした。
当時は今のように除排雪が丁寧ではなく、路肩や側溝の上には大量の雪がうず高く積み上げられていました。

道路が狭くなるので、必然的に歩行者はその雪の上を踏み固めながら歩くことになります。
厳冬期は問題がないのですが、春になり暖かくなると、雪は上と下からとけていきます。
そして、限界まで雪が薄くなったところで、側溝の蓋がないところを歩くと、雪を踏み抜いてしまいます。
側溝には大量の雪どけ水が流れているので、見事かっぽりするというわけです。

そのため雪国に、かっぽりのような言葉が生まれたのではないでしょうか?
あくまでも私の推測ですが。

あなたの住む地域にも、その土地にしかない言葉があるかもしれませんね。

私は、かっぽりが死語にならないように、次の世代へ語り継いでいきます。